ゲイカップルで同棲を考えている人へ。
パートナーと快適に暮らすためのチェックリスト
パートナーとの同棲は、新しい生活への期待とともに、少なからず不安も伴うものですよね。「何をどう進めたらいいの?」と迷っている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、同棲を考えている皆さんが快適な共同生活を送るためのチェックリストをご用意しました。ぜひ、パートナーと一緒に確認しながら、二人の理想の暮らしを具体的に描いてみてください。
焦りは禁物!「いきなり同棲」は避けるべき
付き合って数ヶ月だけど、もう同棲してもいいのかな?と考える方もいるかもしれません。しかし、結論から言うと、いきなりの同棲は少し危険です。
もちろん、すぐにうまくいくカップルもいますが、僕がこれまで見てきた多くのケースでは、急な同棲が原因で関係が拗れてしまうことも少なくありません。
All About Japanのアンケートによると、異性カップルが同棲から結婚に至るケースはわずか2割。残りの8割は残念ながら別れてしまうという現実があります。
同性カップルの場合、法的な結婚ができない現状もあり、異性カップルよりも関係が終わってしまう可能性が高いという側面もあります。
同棲検討のベストタイミングは「付き合って1年後」
同棲を検討するなら、付き合って約1年後がおすすめです。
1年という時間を共に過ごすことで、お互いの気持ちが落ち着き、良い面も悪い面も客観的に見ることができるようになります。
お互いのすべてを知った上で “同棲しても大丈夫か、別々に暮らした方が良いのか” をじっくり考えてみましょう。同棲への憧れはよくわかりますが、適切な距離感を保つことで、より良い関係を築けるのも事実です。
この1年間で、お互いにとってどのような付き合い方が一番合っているのかを見極めることが大切です。
半同棲で「お試し」期間を設けてみよう
同棲を決める前に、まずは半同棲のような形でお互いの生活スタイルを確認するのがおすすめです。例えば、週末だけお泊まりしてみるなど、一緒に過ごす時間を増やしてみましょう。
一緒に暮らすことでより心地よさを感じるカップルであれば、自然と半同棲のような状態になり、そのままスムーズに同棲へと移行できるでしょう。
逆に、一緒にいることで居心地の悪さを感じるようであれば、同棲は慎重に考えるべきサインかもしれません。
僕の場合、就職活動のために都内に出てきた際、当時付き合っていたパートナーの家に泊めてもらうようになりました。最初から一緒に過ごすことが自然で、その流れで同棲することに。
結局、3年間の同棲と7年間の交際を経て別れることになりましたが、出会ってから14年経った今でも良い関係が続いていて、今でも「また一緒に住みたいね」とよく話しています。
同棲前に「ふたりの話し合い」を徹底する
同棲を始める上で最も大切なのは、パートナーとじっくり話し合うことです。
お互いが本当に同棲を望んでいるのか、そしてどのような共同生活を送りたいのかをしっかりと確認し合いましょう。
どちらか一方が同棲に前向きでも、もう一方がまだ心の準備ができていない場合もあります。そうした時に不安やプレッシャーを感じるのではなく、お互いのペースを尊重しながら自然な流れで同棲について考えることが大切です。
同棲は、自分のやりたいことやひとりの時間をある程度犠牲にする側面もあります。
どんなに愛し合っている二人でも、同棲を始めたらひとりの時間は必ず必要になります。
こうしたことを事前に話し合っておくことで、同棲後のトラブルを未然に防ぐことができます。
お金の話は特に重要!
同棲は、経済的な面にも大きな影響を与えます。
家賃や光熱費、食費などの生活費の分担について、前もって決めておくことで、将来の不満や意見の食い違いを避けることができます。
同棲に関する話し合いは、お互いの考えや思いを深く理解するための大切な機会です。この最初のステップでのコミュニケーションが、その後の同棲生活の質を大きく左右すると言っても過言ではありません。
家賃はどのくらいが適切?
家賃についての話し合いは非常に重要です。
お互いの収入を考慮し、無理なく支払える範囲で決めることが大切です。
一般的には、収入の3分の1を家賃に充てるのが理想とされていますが、二人の収入に差がある場合は、それぞれの負担割合をどうするかも検討しておく必要があります。
ただし、家賃だけでなく、光熱費や食費などの生活費すべてを含めて考えることが重要です。無理のない範囲で、かつ快適に暮らせる物件を選ぶことが、長く幸せな同棲生活を送るための秘訣です。
家賃や生活費の支払いルールを決める
家賃や支払いに関するルールは非常に重要なので、お互いにしっかりと話し合いましょう。後からルールを変更しようとするとトラブルになりやすく、不満も大きくなりがちです。
最初にしっかりと決めて、そのルールを徹底するように心がけましょう。
具体的には、以下の点を話し合ってみてください。
- 家賃を折半するのか、それとも収入に応じて割合を変えるのか?
- 支払いはどのように行うのか?
(例:二人の共通口座を作成し、そこから引き落としにするなど)
どんなエリアに住みたい?
暮らす場所も大切なポイントです。
お互いの通勤・通学の利便性、周辺の環境、そして二人の趣味やライフスタイルに合う場所を選ぶことが重要です。
例えば、カフェや飲食店が多い賑やかな環境を好むカップルもいれば、静かな住宅街を求めるカップルもいますよね。
パートナーシップ制度の活用も視野に
同性カップルの場合、地域によって周囲の理解や支援が異なることもあります。
例えば、一部の自治体ではパートナーシップ制度を活用できる場所もあります。
こうした制度を利用することで、より安心して暮らせる環境を見つけることができるでしょう。
どんな間取りの部屋に住みたい?
生活する部屋の間取り選びも重要です。
同棲の場合、一般的には1LDK以上の広さが必要とされています。
これにより、お互いのプライベートな空間を確保しつつ、共有のリビングやキッチンで快適に過ごすことができます。部屋が狭すぎると、息苦しさを感じて不快になる可能性があるので、少し余裕を持った間取りを選ぶことが大切です。
一方で、部屋が広すぎると掃除や管理が大変になることもあります。
二人の生活スタイルに合ったバランスの良い物件を選ぶことで、より快適な同棲生活を楽しめるでしょう。
快適な同棲生活のための「ルール作り」
「ルールなんて必要ない」と思う人もいるかもしれませんが、後々の無用なイライラを防ぐためにも、最初にルールを決めておくことをおすすめします。
家事分担のルール
家事分担のルールも、前もって決めておきましょう。
時間が解決してくれることもあるかもしれませんが、意外とトラブルになりやすいポイントです。
僕自身も、家事が原因で喧嘩になった経験があります。
具体的に、以下の点を話し合って決めておくと便利です。
- 食事はどちらが作る?(毎日交代? 1週間交代? メニューによって変える?)
- 掃除はどうする?
- 洗濯はどうする?
- ゴミ捨てはどうする?
僕の場合、お互い料理が苦手だったので、食事は基本的に外食でした。
自宅にいる時間が長かった僕が、家事全般を担当していましたね。
正直なところ、パートナーにも手伝ってほしかったのですが、全く手伝ってはくれませんでした。それでも関係は続いたので、そういった形もありなのかもしれませんが、できれば分担できるのが理想的ですよね。
お互いの「ストレスポイント」を理解する
日常生活でどのようなことにストレスを感じるのかを、お互いに話し合っておくことも大切です。SUUMOのアンケートによると、同性カップルの主なストレスポイントとして、以下のようなものが挙げられています。
- 一人の時間が減ったこと
- 友だちとの付き合い方
- 帰宅時間に気を遣う
- 食事の好き嫌いが合わない
- 見たいテレビ番組が合わない
- 性格が合わない
- エアコンの温度設定が違う
- 掃除の回数や方法が違う
- 時間の使い方が合わない
- 家事の役割分担に不安
- トイレの使い方
- 洗濯の回数や方法が合わない
アンケートを見ると、ゲイカップルとビアンカップルでストレスに感じるポイントに若干の違いがあるようです。
詳細を知りたい方は、SUUMOのアンケートを確認してみてください。
僕自身の同棲経験では、一人の時間が減ったこと、エアコンの温度、家事の分担、トイレの使い方にストレスを感じることがありました。
そして、喧嘩をした後にすぐに仲直りできるか、何日も引きずってしまうか、によっても大きなストレスがありました。
できれば「喧嘩をしたときはなるべく翌日には持ち越さない」など、ルールを決めておくと良いでしょう。
同棲を解消するときのことも決めておく
同棲を始める前に、「もしも」の時のこと、つまり同棲を解消する場合のことも話し合っておきましょう。こうした話はしたくないかもしれませんが、話し合っておかないと後々大変なことになるケースがあります。
例えば、以下のような事態に備えておくべきです。
- 片方が家出してしまい、家賃が払えなくなる
- 二人で飼い始めたペットを、どちらも引き取れずに押し付け合いになってしまう
- 家具の分配はどうするのか
お互いに次の住まいが決まるまでは同棲を解消しない、といったルールを決めておくと、いざという時も安心です。
ぜひ参考にしてみてください。
同棲を長く続けるための6つの秘訣
交際期間が長くなったり、結婚(パートナーシップ)を意識し始めたりすると、同棲という選択肢が見えてきます。多くのカップルが、円満な同棲生活を送ることを願っていることでしょう。
ここでは、同性カップルが末永く円満な同棲生活を続けるための秘訣を6つご紹介します。
1. 同棲中でも「ありがとう」を伝える
一緒にいる時間が長くなると、相手が何かをしてくれることが当たり前だと感じてしまいがちです。しかし、「ありがとう」の気持ちを忘れてしまうと、お互いがかけがえのない存在だという意識が薄れてしまいます。
「ありがとう」の気持ちを忘れないためには、言葉にして相手に伝えることが何よりも大切です。どんな些細なことでも、「ありがとう」を伝えることを忘れないようにしましょう。
2. お互いのプライバシーは大切にする
どんなに好きな人や仲が良い相手に対しても、見られたくないものや知られたくないことは誰にでもあります。見られたくないことや知られたくないことを詮索されると、人はかなりのストレスを感じます。
相手のプライバシーに踏み込みすぎないよう、控えめに接しましょう。
同棲していても、お互いに過干渉せず、適切な距離感を保つことが大切です。
3. いつもコミュニケーションを取り合う
一緒にいる時間が長くなると、カップルでも会話が減ってしまうことがあります。
特に疲労が溜まっているときは、挨拶を忘れたり、コミュニケーションの時間を減らしたりしてしまいがちです。
しかし、会話不足はすれ違いやトラブルの原因にもなります。
円満な同棲生活を長く続けるためには、毎日の会話を意識して行うことが大切です。
4. 休日をどのように過ごすか頻繁に話し合う
休日の過ごし方は人それぞれで、カップルであっても思い描く過ごし方が違うことがあります。休日はのんびり過ごしたい人もいれば、アクティブに外出したい人もいるでしょう。
休日の過ごし方が極端に違うと、喧嘩やトラブルの原因にもなりかねません。
休日の過ごし方で喧嘩をしないためにも、お互いの希望をしっかりと話し合いましょう。
5. お互いの価値観は尊重し合う
同棲はお互いのプライベートを分かち合い、お互いの価値観を見る機会が増えることです。価値観は人それぞれで、いくらカップルでもすべてが同じということはありません。
お互いが自分の価値観を主張するだけでなく、相手の価値観を理解し、話を聞く姿勢が大切です。価値観を尊重し合うことで、お互いにとって居心地の良い空間が生まれていきます。
6. 喧嘩をしたときのルールを決めておこう
いつも一緒にいて喧嘩をしないカップルはほとんど存在しません。
喧嘩は必ず起きるものだと考えて、同棲生活を送ることが大切です。
喧嘩をしてもすぐに仲直りできるよう、事前にルールを決めておきましょう。例えば、「喧嘩をしたら必ず原因を話し合う」「必ずお互い謝る」などです。
仲良しな二人ほど、喧嘩をしたときのルールをきちんと決めているものです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
好きなもの同士で付き合っていると、何でもわかり合えると思いがちですが、意識してお互いがしっかりとコミュニケーションを取らないと、思わぬトラブルの原因になってしまいます。
自分の気持ちを言葉にするのが難しい時もあるかもしれませんが、どちらか一方が一方的に話すのではなく、二人それぞれが何気ない日常会話ができ、本当はこう思っていると素直に言える雰囲気作りが必要です。
この記事が、皆さんの同棲生活がより快適で幸せなものになるための一助となれば幸いです。
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