パンセクシュアルとバイセクシュアル。
それぞれの違いや恋愛における留意点について

デリケートなセクシュアリティの問題、その細分化された定義には眩暈がしてくるほど。 実際当事者であっても理解できにくい性指向はあるはずです。

ここではしばしば耳にする聞くこともあるパンセクシュアルについて解説していきましょう。 多様性についてを正しくそして深く知ること、それは愛を語る上でもきっと必要になってくるはずです。

自称パンセクシュアルが増えている!両性愛とも違う性指向の実態とは

何となく雑誌をめくっていたら見つかるパンセクシュアルの文字。
多くの著名人やハリウッドセレブが筆頭となり自身の性的指向を公表している背景がそこにはあります。

カミングアウトをすればいいという訳ではありませんが、彼、彼女達の勇気ある発言が、LGBTQの理解を深め、パンセクシュアルとは?という疑問の解決を促している面は否定できません。

ゲイという括りの限局的な活動しかしてできていないという方が大多数のなか、もしかしたらいつかパンセクシュアル属性の誰かと知り合う可能性もあるはずです。

ここではパンセクシュアルの定義をおさらいしながら、バイセクシュアルとの違いについても解説していくのでぜひ最後までお読みください。

恋愛対象は全人類?パンセクシュアルというセクシュアリティの定義

「好きになった人が好き」。 まるで歌詞のようですが、これこそがパンセクシュアルを理解する上でのワンフレーズ。

ここではまずパンセクシュアルとは何ぞや、そしてその違いがしばし話題になるバイセクシュアルとの相違についてを解説していきます。

パンセクシュアルの意味は?

パンセクシュアルという言葉を学ぶと、いかに性を意識することが無意味かを感じずにはいられないかも知れません。

その定義を解説するとパンセクシュアルは、好きになる対象が性によらない、つまるところセクシュアリティに関係なく人を好きになる、そんな性指向を持つ方のことをいいます。

日本語で無理やり訳すのならば「全性愛」という言葉がしっくりきますね。

要するに、ストレートの男女、レズビアン、ゲイだけでなく性自認が定まらないXジェンダーやFtM、MtFなどのトランスジェンダーなども恋愛対象になるということです。

好きになる対象が性別によらない恋愛。ありとあらゆる人々が恋愛対象になるパンセクシュアルは、好きになる要素として「性別」でフィルター分けをしていない為、人間にとって理想的な恋愛ベクトルを持っているとも捉えることが出来ます。

バイとの違いは?パンセクシュアルと似た定義の性指向

バイセクシュアルという言葉はバイという二文字でだいぶ通用しますが、パンセクシュアルに関しては、やはり日本においてもまだまだ認知度が低いのが現状です。

性別で区別をしてそこから恋愛対象を決める必要がないからこそ、パンセクシュアルはしばしば男女両者が恋愛対象になるバイセクシュアルと混同されがちです。

ここでは似て非なるバイセクシュアルとパンセクシュアルの違いを分かりやすく解説していきたいと思います。

性指向は非常にデリケートなものですが、その中でもバイセクシュアルとパンセクシュアルの違いは分かりにくく、意識しなければその違いがピンときません。

まず圧倒的な違いとして挙げられるのが、バイセクシュアルは男性もしくは女性が恋愛対象になるという事。 つまりそこにはFtMやMtFなどのトランスジェンダー、Xジェンダー、アセクシュアルなどは含まれていません。

恋愛対象として男と女、それらを含んでいるのだからパンセクシュアルもバイセクシュアルの一部なのではないかという意見もあると思います。
しかし男や女という性別自体を意識しない恋愛感を持つケースをパンセクシュアルと呼んでいるのです。

そこまでガチガチに定義を頭に入れる必要性はありませんが、バイセクシュアルは男性、女性という2つの性に限定されること。
一方でパンセクシュアルは全てのセクシュアリティが恋愛対象になるとザックリ覚えておくといいでしょう。

恋愛対象としてのパンセクシュアルとの付き合い方

ゲイ男性にとってパンセクシュアルとの恋愛と言われてもピンと来ないかもしれません。 ここではパンセクシュアルの人々が持つ恋愛スタイルについてを検証します。

果たしてゲイとパンセクシュアルの間には恋愛に関する考えの違いはあるのでしょうか。

パンセクシュアルとゲイの恋愛感情の違い

実際、性自認がパンセクシュアル×ゲイというカップルも少なからず存在しています。

それぞれが自分達の自認を公表している訳ではないですし、なかなか見えにくい部分がありますが、パンセクシュアルの男性と付き合うと仮定すると一つの疑問が生まれます。

ゲイとパンセクシュアル男性の間に大きな恋愛感情の相違や価値観の違いは生じるのかというものです。 考えられるポイントを幾つか考察してみましょう。

  1. パンセクシュアルは性別を見ない代わりに「人となり」を重要視する傾向がある
  2. パンセクシュアルはそもそも恋愛対象が「好きになった人」と広すぎる視野を持っている為、ゲイ男性サイドが交際の中で嫉妬を覚えやすい

などが挙げられます。

パンセクシュアルだから〇〇という特別な恋愛スタンスはないと思います。 しかしながらゲイ男性と異なり、ありとあらゆる人に対して恋愛アンテナが働く可能性があるので、嫉妬深い男性にとってはやはり不安を覚える方は多いようですね。

ただしパンセクシュアルは個性や人柄などを徹底的に大切にする傾向があるので、見た目だけで測れないような個々の魅力をしっかりと理解してくれます。

身体が筋肉質でタイプ、顔が〇〇似でタイプ、など表面的な部分だけでなく、心の奥底に眠っているような人柄を好きになってくれる、それがパンセクシュアルの人々の大きな魅力なのではないでしょうか。

流動的な性への理解の大切さ

最後に覚えておきたいパンセクシュアルに関する重要なことを解説したいと思います。

くどく感じるかもしれませんが、性は非常に流動的だということ。
特にパンセクシュアルはその傾向が高いです。

つまり今までは女性経験しかなかったのに、ある日突然「性別で恋愛対象を決めるのはばかばかしい」とパンセクシュアルを自称するようになることがあります。

もしくはバイセクシュアルだと思っていたのに、実際バイを自認してみると違和感を感じずにはいられない。 性別という垣根を取っ払ったら、今まで感じてきたわだかまりが溶けたと応える元バイセクシュアルも少なくありません。

逆にパンセクシュアルだと思っていたのに、恋愛を重ねていくうちに一定方向の性自認に強い興味があることを発見し、ゲイ、ストレートもしくはレズビアンと性自認を変更するパターンも考えられます。

このうようにパンセクシュアルというセクシュアリティ一つとっても、そこには移り変わりという現象もあるということを理解しましょう。
複雑なセクシュアリティではありますが、まずはパンセクシュアルを正しく理解し、性の流動性という多様さを受け入れることが大切になってきます。

まとめ

今回はパンセクシュアルというセクシュアリティについて解説してきました。バイセクシュアルと似ている為、両者を一緒にしてしまう方も多いと思います。

バイセクシュアルは男性、女性という二性に限定、一方でパンセクシュアルは性別は関係なく全ての人々を好きになれるベクトルを持つ人々のこと。

ゲイ男性も勿論パンセクシュアルの人々にとって一つの恋愛対象。実際パンセクシュアルの男性と出会い、恋に落ちる偶然はそこまで高くはないと思いますが、世の中には性に捉われないで恋愛をする人がいるということを覚えておきましょう。

そして性の流れは流動的で、いつどこでどんな形でパンセクシュアルに移行するのか、もしくは脱パンセクシュアル化するのかは分かりません。性別、性自認によらない、平等な社会、それはパンセクシュアルを含む全てのセクシュアリティに対する理解を深めていくことから始まります。

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この記事を書いた人

橋本ウサ太郎

橋本ウサ太郎
新宿二丁目の元バーマネジャー、海外放浪の末、年下スペイン人男性と同性婚。
スペインの田舎町で悶々とした日々を送りながら平和に暮らすゲイ。
アメリカでの代理母出産により二人パパになる予定の三十路ライター。
好きな言葉は、「ペンは剣よりも強し」。

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