困った時や悩んだ時に相談できる
LGBTQの生活にそっと寄り添うNPO法人まとめ

社会が多様化する性に理解を示し、10年、20年前と比べるとずいぶん生きやすい時代になってきました。それでもなお理解されない苦しみや偏見があるのも事実。

自分の存在意義、揺れ動く性自認や家族へのカミングアウトなど友人知人や同僚と分かり合えないことばかりで、ついつい自分の殻に籠ってしまいそうになりますが、そんな時こそ誰かに頼ることが大切です。

LGBTQの悩み解決!身近にあるNPO法人を紹介

自分で抱え込むのではなく、第三者に話を聞いてもらい、そして解決の糸口をともに見出すことで、少しだけ光が見えてくることもあるでしょう。

今回はそれぞれの思い、悩みを受け止めてくれるNPO法人の相談窓口を紹介していきます。

誰かに悩みを打ち明けることは少しの勇気、恥じらいがあるかもしれませんが、多くのNPO法人では専門の知識を持った担当者が寄り添いながらあなたの相談に耳を傾けてくれるはずです。

電話相談OK!悩んだ時はNPO法人に相談しよう

かくいう私も東京に住んでいた際、某NPO法人に悩み相談をしたことがあります。

誰かに話しても変わらない、変えていくのは自分自身であることは確かですが、踏ん切りがついたと言いましょうか、自分の中で悩みを消化する第一歩になったことを覚えています。

電話だけでなく、対面やラインで相談に乗ってくれるNPO法人もありますので、当事者、家族そして支援者の方々も気軽に問い合わせをしてみてくださいね。

そもそもNPO法人とは?

相談窓口を紹介する前にNPO法人の概要について簡単に紹介していきます。
みなさんも聞いたことがあると思いますが、“Non-Profit Organization”の頭文字をそれぞれ取ったもので、非営利組織、非営利団体と訳されます。

NPOは文字通り非営利なので、その活動を経て得られた利益は組織メンバーで分け合わず、NPO法人を継続運営する資金として使うことになります。

環境、福祉や国際関係などさまざまな分野での広い社会貢献活動に携わる組織がNPO法人であり、所轄庁の認証を受けて初めてNPO法人と名乗ることが可能になるのです。

一言でLGBTQに関連するNPO法人といっても、支援、啓蒙活動などはそれぞれ同一ではないため、自身の悩みに合う活動をしているNPO法人にコンタクトを取る必要があります。

ただし、ぴったり相談内容にマッチする活動をしているNPO法人があるとは限らないこと、継続した活動を積極的に行っているところは思った以上に少ない点は留意すべきでしょう。

悩み別に紹介!コンタクトを取るべきNPO法人

LGBTQの寺子屋的な存在はさまざま。

  • ボランティア、自助グループ
  • LGBTQ向けの課外活動団体
  • SNSや知恵袋的なお悩み掲示板

これらに加えて、身近にあるゲイバーやLGBTQが集まるレストランや喫茶店での交流が、間接的に自分の背中を押してくれることもあるでしょう。

しかし、各々の悩みに寄り添ったアプローチを専門のスタッフ、ボランティアに相談できるNPO法人では、より具体的なアドバイスがもらえることが多いのです。

今回は悩み別のNPO法人を紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

LGBTQ一般のお悩み 【Occuer NPO法人アカー】

日本のLGBTQに根付いた支援を30年以上に渡り行ってきたOccuer。
皆さんの中にも聞いたことがあるという方は多いのではないでしょうか?

前身は「動くゲイとレズビアンの会」で1986年に設立されました。
HIVに関する啓蒙や感染した当事者、性自認と性指向で悩む人々の心と身体の問題に注視した支援を行ってきた団体ですが、現在はさまざまなプログラムを提供しています。

  • 当事者やそのパートナー、家族などからの相談。
  • HIV感染不安、感染後のケアなど。
  • 法律相談。
  • ユース相談。

この他にもワークショップ、LGBTQ向けの英会話、ラジオ番組の提供などさまざまなプログラムに取り組んでいます。また、関東近郊にてHIV・梅毒即日検査相談も行っています。

URL:https://www.occur.or.jp

HIV関連について 【ぷれいす東京】

1994年に設立されたぷれいす東京。
こちらの団体もLGBTQの皆さんにとっては知名度が高いNPO法人です。

HIVを患った人々が自分らしく生きていける場を提供することを目的に設立されました。ももちろんHIVに悩む方々の相談、支援だけでなく、予防や研究・研究活動にも積極的。

相談窓口も陽性判定を受けたばかりの方、HIV陽性者への行政支援、感染不安、ゲイスタッフによる相談窓口など、各々の悩みにしっかりと寄り添える支援体制が揃っています。

また質問に対する回答を募る形のQ&Aコーナー、HIV感染者、家族などのグループセッションや交流会も充実。

相談してみる、SNSを覗いてみる、もしくは寄付やイベントを通してつながってみる。
それぞれの悩みやニーズ、事情に合わせた参加方法があるので、気になる方は是非一度覗いてみてはいかがでしょう?

URL:https://ptokyo.org

暮らしに関して 【パープル・ハンズ】

お金や老後など、気にはなるけれど日々に忙殺されてライフプランニングまで頭が回らない。私もそうですが、そのようなLGBTQ当事者を支えてくれるのがパープル・ハンズです。

年齢、性病や障害の有無など、それぞれのライフスタイルに合わせたお金や老後などにクローズアップしたアドバイスを専門のスタッフに相談できます。

お金に関する無知がゆえに解決できないことが多々ある昨今、電話だけでなく対面での相談や、ライフプランニング研究会やカフェ形式による懇談の場も設けています。

何が起こるかわからない長きに渡る人生、少し立ち止まって日々の暮らしについて考えていけたらいいですよね。

URL:http://purple-hands.net

就労やキャリアに関して 【ReBit】

ありのままの自分でいられる世界をすべての子どもたちに届けたい。
LGBTQの子ども達が自尊心と自信をもって生きられる社会にすべく活動をしているReBitは、主に教育機関への出張や研修などに力を入れています。

一方、キャリアセンターではLGBTQフレンドリーな企業への就労応援やHIVを含む障害を持つ方の就職相談なども行っているので、自身の性自認、性指向で就労を諦めたり、辛い思いをしている方は相談をしてみるといいかもしれません。

URL:https://rebitlgbt.org

まとめ

何かに躓いたり悩んだ時、なんとなく検索したりSNSを覗いただけで終わり。
結局何の解決もしないまま、毎日を悶々と過ごしてしまう方は少なくないはずです。

今回ご紹介したNPO法人はあくまで一例であり、居住する地域に根付いた活動を行っている団体も多くあるので、まずはリサーチすることから始めてみてはいかがでしょうか。

相談するだけでも良し、実際にボランティアに応募して視野を広げたり、ワークショップや懇談会に出席するのも良いと思います。

NPO法人への関わり方は人それぞれですが、まずは自分だけで悩まずに人に助言を求める、アドバイスを仰ぐこと。それが遅かれ早かれ、悩み解決の一歩になっていくということを忘れないでください。

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この記事を書いた人

橋本ウサ太郎

橋本ウサ太郎
新宿二丁目の元バーマネジャー、海外放浪の末、年下スペイン人男性と同性婚。
スペインの田舎町で悶々とした日々を送りながら平和に暮らすゲイ。
アメリカでの代理母出産により二人パパになる予定の三十路ライター。
好きな言葉は、「ペンは剣よりも強し」。

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