ゲイにとっての友情結婚…
失敗のない女性との結婚生活の送り方について

  • 2022.01.04

恋愛・結婚

「もしも10年後もお互い独り身だったら、その時は結婚しようか」そんなカッコいい言葉は漫画にドラマだけのものではありません。

今回はゲイ男性ならば聞いたことがあるかもしれない、友情結婚の在り方をピックアップ。
女性と友情結婚をするという選択肢から結婚の形を考えていきましょう。

後悔?それとも幸福?ゲイ男性と女性のリアルな友情結婚の真実

リザライマガジンでも既に友情結婚については取り上げていますが、ここで復習を兼ねて友情結婚とは?を簡単に解説することから始めましょう。

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友情結婚とは誰かを好きになってお付き合い、結婚するというスタンスを飛び越えた友情・信頼関係の上に成り立つ結婚のことです。

それぞれのカップルが友情結婚の中で築くルールや制限、自由は異なりますが、通常は世間体や親を安心させるなどの理由で友情結婚をする方が多いようですね。

ゲイにとっても古くから女性との間で友情を土台にした結婚が行われてきましたが、ここでは本当に女性との結婚が成り立つのかを真剣に考察していきたいと思います。

ゲイ男性の友情結婚の相手女性はどんなタイプ?

女性が相手になる友情結婚。
ゲイ同士の友情結婚は出来ませんので、結婚するならどうしてもXXとXY染色体を持つ異なる性別の男女が婚姻届けにサインをする必要が出てきます。

まずはゲイ男性を結婚対象としてみなす女性について、ピンポイントで考察していきたいと思います。

二通りの女性が対象

まず男性(ゲイを含む)との友情結婚を一つの選択肢に入れている女性は、そうそう要るものではありません。
しかし奇特な女性も隅々を探せば案外見つかるもので、彼女達の属性はレズビアン、もしくはごく普通のストレート女性に分かれます。
(最近はMtFも少なくありません。)

ゲイ男性と同様に親からの圧力や期待を背負いがちなレズビアン女性は、友情結婚市場でも大きなウェートを占めていることが分かります。

一方でストレート女性に関してですが、結婚が人生の最優先順位に入っていないか、あるいはレズビアン女性同様に世間体を気にしている女性がほとんどです。

ストレート女性についてはそもそも友情結婚を考えているくらいなので、欧米志向のオープンマインドを持つ女性が多く、ゲイ男性と馬が合う女性がほとんどです。

ゲイ男性にとってどちらの属性の女性が合うのかは人それぞれですが、将来的に子どもを持ちたいと考える男性は、同じ悩みを持つビアン女性との化学反応が良好かもしれません。

通常友情結婚をするにしても家庭内でのルール設定を厳格に決める必要があります。

しかしビアン女性の場合はゲイ男性以上に私生活を投げ打った情熱的な恋愛体質を持つケースが多々あるので、男性側にもそれなりの覚悟や理解が必要になる場合も。

勿論ストレート女性との友情結婚の場合も、後々『好きな男性とやっぱり一緒にいたい』とトラブルになる可能性も排除できない為、どちらのタイプの女性であっても婚前契約やルールについてを明確にしなければなりません。

友情結婚に向いている男性は?

友情結婚はどんなゲイ男性にも推奨できる結婚とは言えません。当然ですよね。

しかしながらゲイ、ストレート、レズビアン、そんな性の在り方は抜きにして、友情結婚を経て幸せを享受するカップルは少なくありません。
彼らの共通点を見てみると、カジュアルなマインドに秘密があるようです。

神経質なゲイ男性は独り身の方が向いている?

人を好きになり、デートを重ねて結婚するのが全うだとしたら、きっと友情結婚は偽装結婚程のあくどさはなくとも、それは邪道な部類に入るのかもしれません。

ここで女性との友情結婚が、ゲイにとってのベストチョイスになり得るのかという究極の疑問が生じます。

その回答として言えるのが、考え過ぎるゲイにとっては向かないということです。
カジュアルになり過ぎてもNGですが、行動力ありきの結婚とも言えるので、あまり物事にこだわりを持ち過ぎる神経質な男性には友情結婚は向いていないと言えます。

あくまで傾向としてですが、二人の信頼関係はあれど、あれやこれやと相手を干渉せず、淡泊な関係を築ける人がより長い関係を継続し、幸せパラメーターが満たされるようです。

世間体など周りの目線が気にならなくなる点は友情結婚のメリットですが、結婚を通していつも近くに同じ人がいる安心感であったり、食事を作ってもらう喜びだったり、そんな小さな日常をほっこり感じ取れるような素朴な方にはオススメできるかもしれません。

女性との友情結婚をする際にクリアにしたいこと

異性と付き合ったことがなく男性に性的指向が向いているゲイは、女性との結婚生活に不安を覚えるはず。
ここではゲイ男性に伝えたい、友情結婚の際に覚えておきたい2つの注意点について解説していきたいと思います。

お金関係はシビアにならなければならない

どんな関係であってもお金の問題は二人の関係を円滑にもしますし、破滅への道まっしぐらとなるケースも勿論考えられます。

通常の結婚であれば、ある程度お互いの共通財産として見なす現金や資産なりも出てきますが、友情結婚の場合、お財布はあくまで別というスタンスを貫く方が多いようです。

友情結婚後に専業主婦として家を守りたい女性もいれば、またはキャリアを追求して“自分の稼ぎは自分で稼ぐ”を念頭に働く女性もいるでしょう。

どちらにしても家へ入れるお金は折半なのか、それとも家を任せる代わりに専業主婦になってもらうのか、結婚をする前にお金というリアルな台所事情をうやむやにせず、互いの希望をできるだけ汲んだルールを決めることが大切です。

多くのケースではありませんがゲイ男性が稼ぎ、女性が専業主婦で食事や洗濯などを担当しているカップルもいます。

子どもをほしいゲイの方へ

少しナイーブなテーマになりますが、ゲイ男性の中には子どもを主軸に置いているからこそ、友情結婚という選択肢をチョイスする方もいます。

子育ては両親でするものですが、リスクを背負った出産をするのは女性側。
そして妊娠をするまでの妊活に対する労力や精神的疲労についても、避けては通れないものになります。

体外受精をするのかスポイトを用いた簡易受精を目論むのかなど、受精の方法についてもお互いの負担にならない手順を踏まなければなりません。

最初に互いの子どもに対する価値観を確認するのはもはや当然ですが、自分達の考えや利益が先行し、子どもに悪影響が及ばぬように細心の注意を払わなければなりませんよ。

互いの仕事やキャリアを第一に考える男女が多い友情結婚だからこそ、両者にとってもバランスの悪いマイナス面が生じないような妊娠、出産、子育て設計を立てなければなりません。

まとめ

決して世間には理解されないであろう友情結婚。
しかしながら裏を返すと、個人と個人の契約である結婚には変わりなく、どう転ぶかあくまでも自分達次第。

結婚に対する価値観や在り方を突き詰めてしまうと、枠内からはみ出てしまうのが友情結婚です。
しかしそこに性愛がなかったとしても、普通の異性カップル同様に仲睦まじい毎日を送っているゲイ&女性カップルは確かに存在しています。

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この記事を書いた人

橋本ウサ太郎

橋本ウサ太郎
新宿二丁目の元バーマネジャー、海外放浪の末、年下スペイン人男性と同性婚。
スペインの田舎町で悶々とした日々を送りながら平和に暮らすゲイ。
アメリカでの代理母出産により二人パパになる予定の三十路ライター。
好きな言葉は、「ペンは剣よりも強し」。

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