今の彼と末永く付き合う為には、
ゲイ友との関係は控えるべきなのかどうか

  • 2021.01.25
  • 2021.02.10

恋愛・結婚

ゲイ同士の恋は短命に終わるといいますが、考えられる理由の一つとして挙げられるのが「嫉妬」です。
男性同士の恋愛は自制の心を持てるといいますが、それでもやっぱり相方の交友関係は気になるし、やっぱり不安という方は多いはず。

今回はゲイカップルの友人関係にクローズアップ。
リザライマガジンでは、過去に無理にゲイ友を作る必要は無いと言った記事を執筆しています。

価値観を大事に!無理にゲイ友を作らなくてよい5つの理由
ゲイの方から「ゲイの友人がひとりもいないんです」という悩み相談を受けたことがあります。 彼は自分がゲイなのに、 …

たかが友人、されど友人の存在は二人の間にどんな影響を及ぼすのか考えていきましょう。

ゲイ友と遊びすぎるとどうなるのか?体験談から検証してみた

ディナーとデザートは別腹といいますが、愛する彼氏との関係と同時にやっぱり友人関係も別次元で継続したいものです。
しかしゲイカップルの場合、ゲイ友との交友の仕方を間違えると大きな誤解や不信を招くことは少なくありません。

ここでは実際の例を参照にしながら、ゲイ友との交友関係が及ぼしかねない影響力を解説していきたいと思います。

S君の体験談から見るゲイの交友関係が生む最悪事例

恋愛と友人は異なる側面で考えるべきです。
しかしそのプライオリティーに差をつけていかないと、上手くいくはずだった恋人関係も大きな誤解を生むことになりかねません。

ここではゲイカップルあるあるのパートナーの交友関係が生む軋轢について、S君のケースを参照しながら解説していきます。

S君(25歳、営業職、東京都出身)

東京は多摩地方出身、奥手のゲイ男性。
自分自身の性指向については中学時代に認識していたものの、出会いの場を探し二丁目デビューをしたのは20歳過ぎ。

そんな彼はアプリを通じて知り合った、3つ年上のゲイ男性と初交際を果たしました。

S君が不安に駆られていたのが、彼氏のゲイ友達の多さ。自分は元々あまり交友関係が広くない為、彼氏の二丁目内での顔の広さやゲイ友達の多さに警戒心を抱いていたそうです。

彼氏のスペックは高く女性受けもいい、いわゆるソース顔のイケメンなので、ゲイ男性からモテることが気になっていたそう。
しかし自分自身もゲイの友人が少なからずいたので、あまり気にしないようにしていました。

ただS君とのデートは月に数回なのに、ゲイ友との飲み会には相手を変えて毎週末二丁目のゲイバーで盛大に晩酌。

その事実を知ったS君は大激怒し「自分を取るか友人を取るのか選んで!」とヒステリックに迫ったところ、「重い……」という一言で着信拒否&ライン既読無視をされてしまったとのこと。

もう戻らない幸せな日々に、S君は「もっと自分が寛容になっていれば……」と後悔の念を滲ませているのでした。

なぜS君の悲劇が起きたのか?

お互いの友人に嫉妬を抱くことは異性カップルでも珍しいことではありませんが、ここではS君の事例がなぜ破局を生んだのかを検証していきましょう。

  1. 彼に対する信頼が構築できていなかった
  2. 始めての交際で忍耐が足りず不安に押しつぶされた
  3. 極端な二択を迫ったこと
  4. 二人のライフスタイルや恋愛、将来に関する価値観の相違

が挙げられます。
ゲイ男性の場合はなかなか彼氏ができないこともあり、初めての彼氏ができた場合に大きな期待と重荷を相手に押し付けてしまうことが少なくありません。

恋愛に関しては同性・異性関係なく、忍耐を身に着けどこで自分が折れるのか、望むだけでなくいかに自分が与えられる存在になれるのかを学び実践していくことが大切です。

S君の場合は自身の恋愛経験値の少なさ、そして彼との基本的なスタイルの価値観が異なっていたことが、主な破局の原因になったと考えられます。
決してゲイ友がいること自体が二人の障害になるわけではありません。

しかし決定的だったのは、事前に二人の間で譲れないライフスタイルの選択ができていなかった、つまりコミュニケーションが不足していたことが一番の敗因だったのでしょう。

S君はその後アプリでの彼氏探しを諦め、真面目で将来性ある恋人を探す為、ゲイ男性向け婚活サービスを利用し理想の王子様を探すと同時に、自分磨きに切磋琢磨しているそうです。

そもそもなぜゲイ友がカップルの間の渉を生むのか?

友人は財産です。恋愛関係に疲弊した時に、まず相談するのは友人なはず。

特にゲイの恋話に理解を示してくれるのは、他でもない同じ性指向のゲイ男性。しかしS君の例のように優先順位をどちらにも絞れないまたは元々ゲイの友人が多い方は、剣な恋愛をする際にそれが障害になることもあるのです。

ここではそもそもなぜゲイの友人関係、交友関係が恋愛の亀裂を生むのかという根本的な原因について考えてみたいと思います。

狭い社会で噂になりやすい

まずゲイやレズビアンなどLGBTQの世界はとても狭いということを理解しなければなりません。
例えば発展場でちょっとカワイイ男の子をつまみ食いしていたら、その現場をガッチリ抑えられ、共通の友人からその事実がパートナーに伝わってしまう。

またパートナーに対する愚痴や不平不満をゲイバーやSNSで呟いてしまったら、あっという間にその事実が拡散されてしまったり……。
例えるならば、小さな会社での職場恋愛に似ているかもしれませんね。

二人の関係性は親密であっても、そこに付随する噂は独り歩き、そして少しの愚痴が大きく誇張されて広まり、居心地の悪さを感じ始めます。

勿論ケースバイケースであることは明白で、そもそも二丁目やゲイが集まる場所と距離を置いている、または身も心も信頼している親友ゲイであれば噂になることは少ないでしょう。

しかし飲み屋やクラブなどそこそこのゲイ活も楽しみつつ、大勢のゲイ友がいる場合は小さな世界で広まる噂の火消しに苦労する可能性は高まります。

身体へのアプローチの可能性を捨てきれない

そしてもう1つ危惧しなければならない点が一つあります。
それはゲイ特有の現象ともいえる、セックスに対する敷居の低さです。

アプリや掲示板だけでなく、そもそも発展場という存在がある為、サクッと性処理ができてしまいますし、酔っぱらった挙句お友達とちょっとしたアバンチュールを楽しんでしまったという男性もいるでしょう。

実際彼氏がいてもバレなければ他の男としてしまってもいい! というカジュアルなセックス観を持つゲイ男性は少なくありません。
その為ゲイ友が多いパートナーを持つと、「もしかして……」という不安にさいなまれてしまうことがよくあります。

信じていようとも、ゲイ友やゲイ活が多いパートナーが芋づる式にナンパやお酒の酔いの末のお痛をしてしまう可能性は捨てきれず、それはそれは尽きない妄想を考えてしまうものなのです。

信頼関係を生む交友関係とは?

彼氏が自分以外の男に向かってしまうかも……、という恐怖は自分の自信のなさ、被害妄想が大きく関連していますが、結局のところそんな嫉妬や不安を解消するには密なコミュニケーションが一番の鍵。

信頼関係というのは目には見えないですし、秤で重さを測ることもできません。だからこそ言葉と態度で示す必要があります。
まず大切になるのが、

  1. 二人の時間を優先させる
  2. 相手の価値観に理解を示した上で、交友関係について相談する
  3. 自分自身が忍耐力を持つ
  4. 嫌なこと、不安に思うことは全て伝える
  5. 相手への感謝の気持ちを示す

ことを意識しましょう。勿論そこには束縛の2文字はNG!

友人か恋人かのプライオリティはそれぞれ異なりますし、友人との繋がりに固執する方もいるはずです。
その為パートナーが持つ交友関係の価値観に理解を示した上で、ココだけは譲れない、やめてほしいなどを相談してください。

そこで

  • デートの回数な何回
  • 週末は一緒にいてほしい
  • 飲みすぎ注意!

などのルールを制定したり、もしくはオープンリレーションシップを敢えて取り入れるのも一つの手段になってきます。

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一番避けるべきことは、頭ごなしに自分の意見を押し付けること。
前述のS君のパターンですね。

いかに相手を愛していて、感謝の気持ちを持っているのかを再確認しながら、自分自身も妥協点を見出して二人で納得のできる交友関係の幅、深さをアレンジしていきましょう。

まとめ

ゲイカップルにとってゲイ友との関係性は二人の間の潤滑剤になる一方で、誤解や亀裂を生むこともよくあります。

まずお付き合いをする前に、お互いの人となりや価値観を理解することが大切です。

しかし身体の関係からスタートし互いを知っていくパターンも多いので、二人の交際においてのルールをしっかり構築し、綿密な意思疎通を通して寂しさや不安といった要素を上手く消化していきましょう。

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この記事を書いた人

橋本ウサ太郎

橋本ウサ太郎
新宿二丁目の元バーマネジャー、海外放浪の末、年下スペイン人男性と同性婚。
スペインの田舎町で悶々とした日々を送りながら平和に暮らすゲイ。
アメリカでの代理母出産により二人パパになる予定の三十路ライター。
好きな言葉は、「ペンは剣よりも強し」。

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